1.概要
おじいちゃん・おばあちゃん、なんだか今年の住民税高くないですか?高いですよね。先日テレビを見ていたら、ブロードキャスターという番組で、おばあちゃんが、今年から急に住民税が高くなっていたので、何かの間違いかと思って区役所に相談に行ったら、間違いではなく税金が高くなっていて、怒ってるという内容の特集をやっていました。
そうなんです、平成17年から、老年者控除が廃止され、年金の控除額も縮小されたため、おじいちゃん・おばあちゃんの税金がいきなり高くなったのです。どのくらい高くなったか、具体的に見ていきたいと思います。
*老年者控除とは、65歳以上(合計所得金額1,000万円以下)の方は、税金の計算上、所得金額から50万円(住民税では48万円)引けるという制度でした。つまり、65歳以上の方は、税制上優遇されていたということです。 |
2.具体例
葛飾区に住んでいる太郎おじいちゃん(70歳)は、昔サラリーサンだったので年間240万円ほど厚生年金をもらっています。奥さんに3年前に先立たれ今は一人暮らしです。家は、自己所有のマンションですが、毎月の管理費と修繕積立金の合計が4万円ほどで、固定資産税も年間で8万円ほどかかります。月20万円の年金収入があっても、いろいろとお金がかかるので、生活にそれほど余裕はなく、毎月自分の葬式代として、1万円貯金するのがやっとです(すべて、架空の話で、税額の計算にもあまり関係ありませんが・・・)
このおじいちゃんの所得税と住民税についてみてみましょう。
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・所得税
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平成16年 |
平成17年 |
| 年金収入 |
2,400,000 |
2,400,000 |
| 年金控除額 |
△1,400,000 |
△1,200,000 |
| 所得 |
1,000,000 |
1,200,000 |
| 老年者控除 |
△500,000 |
0 |
| 基礎控除 |
△380,000 |
△380,000 |
| 課税所得 |
120,000 |
820,000 |
| 税額の計算 |
×10% |
×10% |
| 税額 |
12,000 |
82,000 |
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前提:分かり易くするため、社会保険料・生命保険料はなし、定率減税なしと仮定
・年金控除額が140万円から120万円に縮小
・老年者控除50万円が廃止
その結果、所得税が7万円(
(20万円+50万円)×10%)増加。6倍に! |
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・住民税
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平成16年 |
平成17年 |
| 年金収入 |
2,400,000 |
2,400,000 |
| 年金控除額 |
△1,400,000 |
△1,200,000 |
| 所得 |
1,000,000 |
1,200,000 |
| 老年者控除 |
△480,000 |
0 |
| 基礎控除 |
△330,000 |
△330,000 |
| 課税所得 |
190,000 |
870,000 |
| 税額の計算 |
×5% |
×5% |
| 税額 |
9,500 |
43,500 |
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前提:所得税と同じ。均等割りはなしと仮定。
・年金控除額が140万円から120万円に縮小
・老年者控除48万円が廃止
その結果、住民税が3万4千円(20万円+48万円)×5%)増加。約5倍に!
住民税は、前年の所得により税額が決まるため、平成18年から、支払う住民税の額が増えます。 |
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3.まとめ
このように、老年者控除の廃止と年金控除額の縮小により、お年寄りの税金がいきなり高くなりました。この他にも、老人医療費自己負担率の引き上げなど、おじいちゃんやおばあちゃんにとっては、住みにくい世の中になってきているのでは?
もし、お年寄りで医療費がかかる方は、確定申告で医療費控除をすれば、いくらか税金が少なくて済みます。よく、医療費が10万円以下だから今年は医療費控除は受けれないなどと聞きますが、10万円以下でも、受けられる場合もあります。
上記の太郎おじいちゃんの場合、平成17年中に支払った医療費が10万円の場合、医療費控除により所得税が約4千円、住民税が約2千円少なくなります。
医療費控除額は、次の算式により計算されます。
支払った医療費ー10万円と所得金額×5%のいずれか少ない方
つまり、所得が200万円未満の場合、支払った医療費から引くのは、10万円ではなく、所得金額×5%の金額になります。
たいした金額ではありませんが、塵も積もれば山となる。おじいちゃん・おばあちゃんこつこつ節税して下さい。
(2006・08・29作成) |